シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチ

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチ

皆さんこんにちは!BodyMakeStudio100mile.の後藤です!

今回の記事も難しい内容ですが、圧倒的に学びになるトレーニングにおける『変数』のお話になります。

世の中には様々なトレーニングのやり方があります。
それら1日のワークアウトを料理で例えるなら、完成させるまでに様々なスパイスで味付けをして完成に至ります。
今回はそのスパイスに関して『どんな目的ならどんなスパイスが良いか』のような感じで、トレーニングにおける変えられる部分をトレーニングの目的に対しどうデザインしていくかのお話になります。

繰り返しお読みいただくこと前提に、しっかりとお目通しいただいてご自身のトレーニングをデザインできるようになって頂けたらと思います!

それではどうぞ!!

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチトレーニングの変数全体像

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチトレーニングの変数

トレーニングの負荷設定やプログラムの構成要素、いわゆる「変数(Variables)」を網羅的に整理することは「なぜそのメニューをやるのか」を理解するために非常に重要です。

一般的に知られているものから、神経系やバイオメカニクス的な視点を含めた要素まで、整理して挙げていきたいと思います。

1. 基本的な量的・質的変数
まずは、どんなトレーニングプログラムにも必ず含まれる土台となる要素です。
負荷重量(Intensity): 最大挙上重量(1RM)に対して何%の重さを扱うか。
・レップ数(Reps): 1セットあたりの反復回数。
・セット数(Sets): 種目ごとの実施回数。
・頻度(Frequency): 週に何回その部位や動作を行うか。
・休息時間(Rest Interval): セット間の休憩。代謝ストレスや神経系の回復を左右します。

2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数
ここからは、筋肉への刺激だけでなく、神経系や関節の負担に大きく関わる要素です。
可動域(ROM: Range of Motion): フルレンジかパーシャル(部分)か。最大伸張位での負荷を重視するかなど。
・テンポ・スピードコントロール(Tempo):
・エキセントリック(下ろす動作)をゆっくり行う。
・コンセントリック(挙げる動作)を爆発的に行う。
・アイソメトリック(静止)を取り入れる。

支持基底面と対称性(Symmetry / Asymmetry):
バイラテラル(両側性): スクワットなど。高重量を扱いやすい。
ユニラテラル(片側性): ランジなど。左右差の是正や体幹の安定性に関わる。
レジスタンス・プロファイル: チューブやチェーンを使い、動作の終動で負荷が強くなるように調整する(変則負荷法)。

3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数
専門的な視点で、目的別に変化させる要素です。
種目の順序(Exercise Order): 多関節種目(コンパウンド)から単関節種目(アイソレーション)へ、あるいはその逆(事前疲労法)。
意識のベクトル(Internal vs External Focus):
内的焦点: 「筋肉の収縮」を意識する(ボディビル的)。
外的焦点: 「重りをどこへ運ぶか」「地面をどう押すか」を意識する(パフォーマンス向上・神経系)。
密度(Density): 一定の時間内にどれだけの仕事量を詰め込むか(EMOMなど)。
感覚入力の制限・付加: 裸足で行う、あるいは不安定な接地面(パッドなど)を使用し、固有受容感覚への刺激を変える。

では次にそれらを目的別にどのように調節していくべきかを語っていきたいと思います。

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチ1. 基本的な量的・質的変数

基本的な5つの量的・質的変数は、いわばトレーニングの「調味料の配合」のようなものです。
トレーニングの目的が変われば、その配合は劇的に変わります。
それぞれの目的に対する一般的な「スイートスポット」と呼ばれる部分は下記の通りです。

1. 最大筋力向上(Strength)
目的:1回で発揮できるパワーを最大化し、神経系の動員能力を高める。
・負荷重量(Intensity): 85% 1RM以上。自分の限界に近い高重量を扱います。
・レップ数(Reps): 1〜5回。少ない回数で全力を出し切ります。
・セット数(Sets): 3〜6セット。1セットの強度が極めて高いため、セット数を確保して総負荷量を高めます。
・頻度(Frequency): 週2〜3回。神経系の疲労が大きいため、同じ部位については中2〜3日の回復期間を設けるのが理想的です。
・休息時間(Rest Interval): 3〜5分。ATP(エネルギー源)の完全回復と、神経系のリフレッシュのために「しっかり休む」ことが重要です。

2. 筋肥大(Hypertrophy)
目的:筋肉のサイズを大きくする。化学的ストレス(代謝)と物理的刺激のバランス。
・負荷重量(Intensity): 65〜80% 1RM。「やや重い〜重い」と感じる重量。
・レップ数(Reps): 6〜12回。この範囲が最も筋タンパク合成を促すとされています。
・セット数(Sets): 3〜5セット。トータルの「ボリューム(重量×回数×セット)」を稼ぐことが最優先です。
・頻度(Frequency): 週2〜3回(部位別)。部位を分割(スプリット)して、週全体でのボリュームを最大化する手法が一般的です。
・休息時間(Rest Interval): 60〜90秒。あえて不完全な回復状態で次のセットに入ることで、成長ホルモンの分泌や代謝ストレスを狙います。

3. シェイプアップ(Shape-up / Fat Loss)
目的:体脂肪を燃焼させつつ、筋肉のトーン(張り)を維持し、消費カロリーを稼ぐ。
・負荷重量(Intensity): 40〜60% 1RM。フォームが崩れず、コントロールしやすい重量。
・レップ数(Reps): 15〜20回以上。高回数を行うことで、心拍数を上げ、筋持久力にもアプローチします。
・セット数(Sets): 2〜3セット。多くの種目をサーキット形式で回すなど、動き続ける工夫が有効です。
・頻度(Frequency): 週3〜5回。強度が低めな分、頻度を上げて週の総消費エネルギーを増やします。
・休息時間(Rest Interval): 30秒以内。短い休息で心拍数を高く保ち、アフターバーン効果(運動後の脂肪燃焼)を狙います。

1. 基本的な量的・質的変数目的別アプローチ

1. 基本的な量的・質的変数最大筋力向上目的の場合のポイント

最大筋力向上(Strength)を目的としたトレーニングは、単に「重いものを持つ」という以上に、「脳から筋肉への電気信号の出力を最大化する」という神経学的なプロセスが鍵となります。

高重量を扱うからこそ、安全性を担保しつつ、神経系のポテンシャルを引き出すためのポイントを詳しく解説します。

1. 「神経系」の疲労を甘く見ない
最大筋力トレーニングで最も注意すべきは、筋肉の筋肉痛よりも「神経系の疲労」です。
中枢神経のリカバリー: 高重量を扱うと、脳や脊髄といった中枢神経が強く興奮します。筋肉の張りは取れていても、神経の伝達速度が戻っていないと、次のセッションで出力がガクンと落ち、怪我のリスクが高まります。
兆候を見逃さない: 「朝起きて握力が入りにくい」「動作のキレが悪い」「集中力が続かない」といった感覚がある場合は、無理に85% 1RMを追わず、重量を落とすか休息を入れる判断が必要です。


2. 動作の「質」とセット間のルーティン
低レップ(1〜5回)だからこそ、1回ごとのクオリティが全てを決めます。
・セット間の「積極的休息」: 3〜5分の休憩中、ただ座っているだけではなく、軽い散歩や動的ストレッチを行い、神経系が「オフ」になりすぎないように調整します。
・セット毎の集中力: 筋肥大トレーニングのように「追い込んでパンプさせる」のではなく、「一撃で仕留める」ような感覚が重要です。セットに入る前のセットアップ(グリップの握り、足の位置、呼吸)を完全にルーティン化し、毎回の再現性を高めます。


3. ウォーミングアップの戦略(ピラミッド式)
いきなり85%以上のメインセットに入るのは危険です。しかし、アップで疲れすぎても本末転倒です。
神経を「起こす」アップ:
軽い重量で速い動作(スピード重視)。
徐々に重量を上げ、レップ数を減らしていく。
メインセットの直前に、90%程度の重量を1回だけ「持つ(または少しだけ動かす)」ことで、神経系に高負荷を予習させる(ポスト・アクティベーション・ポテンシャーション:PAP効果)。


4. フォームの「剛性」と呼吸法(ブラッシング)
高重量下では、体幹がわずかに揺れるだけで力が逃げ、関節に負担がかかります。
・腹圧(IAP)の最大化: バルサルバ法(息を止めて腹圧を高める)を適切に使い、脊柱を一本の硬い棒のように固定します。
・代償動作の排除: 重さに負けてフォームが崩れた(例:スクワットで膝が内に入る、デッドリフトで背中が丸まる)時点で、そのレップは「失敗」と見なすべきです。筋力向上は「正しいフォームでの出力」を脳に学習させる作業だからです。


5. 補助種目とのバランス
メイン種目(スクワット、ベンチプレスなど)で神経を使い果たすため、その後の補助種目はやりすぎないのがコツです。
・セーブする勇気: メインの強度が担保できていれば、補助種目は「弱点克服」や「関節の保護」を目的に、中程度の強度でサッと切り上げるのが、長期的な伸びを作る秘訣です。

1. 基本的な量的・質的変数筋肥大目的のポイント

筋肥大(Hypertrophy)を目的としたトレーニングは、筋肉に対して「物理的刺激(メカニカルテンション)」「化学的ストレス(代謝ストレス)」の双方をバランスよく与えることが重要です。
単に重いものを動かすだけでなく、いかに効率よくターゲットの筋肉に「仕事」をさせるか、という視点でポイントを深掘りしていきます。

1. 「ボリューム」の積み上げと漸進性
筋肥大において最も重要な変数は、総負荷量(重量 × 回数 × セット数)です。
・ログの活用: 前回のセッションよりも「重量を2.5kg増やす」「回数を1回増やす」「セット間の休憩を5秒縮める」など、何らかの形で総ボリュームを漸進的(段階的)に増やしていくことが、筋肉への継続的な適応を促します。
・やりすぎ(オーバーワーク)の回避: ボリュームが大事だからといって、1回のセッションで20セットも30セットも詰め込むと、回復が追いつかず逆に筋分解が進むリスクがあります。


2. マインド・マッスル・コネクション(内的焦点)
最大筋力向上とは対照的に、筋肥大では「どこの筋肉を使っているか」という意識が極めて重要になります。
・コントロールされた動作: 反動(チーティング)を使わず、狙った筋肉で重りをコントロールします。特に、筋肉が引き伸ばされながら耐える「エキセントリック収縮(下ろす動作)」で丁寧に負荷を乗せ続けることが、筋肥大の強力なトリガーとなります。
・パンプアップの追求: 60〜90秒の短いインターバルにより、筋肉内の血流が制限され、代謝物が蓄積します。この「筋肉がパンパンに張る感覚」は、成長因子の放出を促すポジティブなサインです。


3. フォームの「レンジ」とテンポ
フルレンジ・オブ・モーション: 筋肉を最大限に伸ばし、最大限に収縮させることで、筋線維全体に刺激を届けます。特に「最大伸張位(ストレッチがかかった状態)」での負荷は、筋肥大に非常に効果的です。
タイム・アンダー・テンション(TUT): 1セットの中で、筋肉が緊張している時間を長く保ちます。例えば「3秒で下ろし、1秒で挙げる」といったテンポ設定は、10回のレップでも筋肉への総刺激時間を大幅に増やすことができます。


4. 栄養とリカバリーの両輪
筋肥大は「トレーニング中」ではなく「休んでいる間」に起こります。
同化(アナボリック)環境の構築: 筋肥大には摂取カロリーが消費カロリーを上回る「オーバーカロリー」と、十分なタンパク質摂取が不可欠です。
・睡眠の質: 成長ホルモンの分泌を最大化するために、7〜8時間の質の高い睡眠を確保しましょう。


5. 種目のバリエーションと「慣れ」の打破
筋肉は同じ刺激にすぐに適応してしまいます。
・多角的な刺激: 筋肉の付着部や走行に合わせて、種目を定期的に入れ替えます(例:ベンチプレスの代わりにダンベルフライを行うなど)。
・POF法(Position of Flexion):
ミッドレンジ(最も力が出る種目:スクワットなど)
ストレッチ(筋肉が伸びる種目:ランジなど)
コントラクト(筋肉が収縮する種目:レッグエクステンションなど) これらを組み合わせることで、筋肥大の隙をなくします。


注意点:怪我のサインを見逃さない
筋肥大トレは関節や腱にも継続的なストレスがかかります。
「効いている痛み」と「痛めている痛み」: 筋肉の焼け付くような痛み(バーンズ)は歓迎すべきですが、関節の奥がチクッとするような痛みは赤信号です。フォームの修正か、重量の調整が必要です。


1. 基本的な量的・質的変数シェイプアップ目的でのポイント

シェイプアップ(減量・引き締め)を目的としたトレーニングは、筋力向上や筋肥大とは異なり、「いかに高い代謝を維持し、脂肪燃焼のエンジンを止めないか」というエネルギー消費の最大化がテーマになります。
心拍数や酸素摂取量にアプローチするこのフェーズでの、実施上のポイントと注意点を整理します。

1. 「サーキット」と「コンパウンド種目」の活用
シェイプアップ時は、単一の筋肉を個別に鍛えるよりも、全身を連動させる種目を選択するのが効率的です。
・複合関節種目(コンパウンド種目): スクワット、デッドリフト、バーピー、マウンテンクライマーなど、一度に多くの筋肉を動員する種目を選びます。動員される筋肉量が多いほど、消費カロリーは跳ね上がります。
・サーキットトレーニング: 種目間の休憩を極限まで減らし、A種目→B種目→C種目と連続で行うことで、心拍数を高いレベルで維持し、脂肪燃焼を促進します。


2. 心拍数管理の重要性(「ハァハァ」のコントロール)
脂肪燃焼の効率を高めるために、「ちょうど良い」強度を維持しましょう。
会話ができる程度の強度: 全く喋れないほど追い込む必要はありませんが、息が弾み、汗がじわりと出てくるレベルを維持します。最大心拍数の60〜75%程度を目指すと、脂肪をエネルギーとして利用しやすいと言われています。
・心拍モニタリング: Apple Watchや心拍計などで「心拍数が下がりすぎていないか」を確認しながら行うと、より効率的です。


3. 「休息時間」の戦略的な管理
30秒という短いインターバルは、心拍数を下げきらないための強力なツールですが、同時に以下の工夫が求められます。
・アクティブリカバリー(積極的休息): 30秒間ただ座って休むのではなく、軽い足踏みやストレッチを行うことで、血流を滞らせず、代謝産物の排出を促します。
・次種目への素早い移行: マシンの移動が必要な場合は、あらかじめ「隣り合ったマシン」や「ダンベル1つで完結する種目」を用意し、物理的なロスを最小限にします。


4. フォームの「維持」が最大の壁
シェイプアップ時は回数が多くなるため、疲労によってフォームが崩れやすいという重大なリスクがあります。
・「疲れた時のフォーム」を意識: 15〜20回目、最も疲れている時にこそ、「体幹を固める」「呼吸を止めない」といった基本動作を徹底します。フォームが崩れると、狙っていない部位に負担がかかり、怪我の元になります。
・あえて重さを落とす勇気: 「重いものを持って形が崩れる」より「軽いものを持って完璧なフォームを維持する」方が、代謝効率も良く、怪我によるトレーニング中断(=目標達成の遅れ)を防げます。


5. 心理的な「飽き」対策
高回数・高頻度は、時に単調で退屈になりがちです。
・テンポのバリエーション: 「2秒かけて下ろし、爆発的に挙げる」といったリズムの変化を混ぜるだけで、筋肉への刺激が変わり、心理的なリフレッシュになります。
・HIITとの組み合わせ: 全体のトレーニングの最後に、30秒全力のダッシュやバーピーを数本取り入れる(HIIT)ことで、運動後も脂肪燃焼が続く「EPOC(運動後過剰酸素消費量)」効果をさらに高めることができます。


注意点:筋肉を落とさないための「食事との連動」
シェイプアップ目的の時は、摂取カロリーを絞るケースが多いはずです。ここで**「タンパク質の摂取」**を怠ると、せっかくのトレーニングで筋肉まで分解されてしまいます。
・タンパク質の確保: 体重1kgあたり1.5g〜2g程度のタンパク質を意識的に摂取してください。
・「筋肉の維持=基礎代謝の維持」: 筋肉量を守ることが、リバウンドを防ぐ最大の秘訣です。「減量中だからこそ、筋力トレーニングの重さは極力落とさない」という意気込みが大切です

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチ2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数

動作の質(バイオメカニクス)を左右する「可動域(ROM)」と「テンポ」は、単なる回数や重量以上に、「脳が筋肉をどう制御するか」を決定づける重要な変数です。
それぞれの目的における最適解を深掘りします。

1. 最大筋力向上(Strength)
戦略:最も重い重量を、最も効率的な軌道で、最大の爆発力をもって動かす。
可動域(ROM)
・原則はフルレンジ: 関節の全可動域で筋力を発揮できることが基本です。
・スティッキングポイントの克服: 動作の途中で挙上が止まりやすい「苦手な角度」だけをあえて短い可動域(パーシャル)で高重量トレーニングし、神経系のブロックを外す手法も有効です。

<テンポ・スピードコントロール
・コンセントリック(挙上): 「意図的な最大速度」で挙げます。実際のバーベルの動きが遅くても、脳から「全力で押せ!」という速い信号を送り続けることで、高閾値運動単位(大きな力を出す神経)が動員されます。
・アイソメトリック(静止): ボトムポジションでの「静止」を取り入れることで、反動(伸張反射)を消し、純粋な筋出力のみで爆発させる能力を養います。
・エキセントリック(下降): コントロールを失わない範囲で、無駄な体力を削られないよう「素早く、かつ的確な位置」に下ろします。


2. 筋肥大(Hypertrophy)
戦略:筋肉が引き伸ばされるストレスを最大化し、緊張時間を長く保つ。
可動域(ROM)
・ストレッチ種目の重視: 筋肉が最大に伸びきった状態(最大伸張位)で負荷がかかるようにします。近年の研究では、筋肉が伸びた状態でのトレーニングが、筋線維を太くする強いシグナルになると報告されています。
・フルレンジ+ノンロック: 常に筋肉から負荷が抜けない範囲で動かし続けます。

テンポ・スピードコントロール:>
・コンセントリック(挙上): 1〜2秒で、狙った筋肉の収縮をしっかりと感じながら挙げます。
・アイソメトリック(静止): 最大収縮位で1秒静止(ピークコントラクション)を入れることで、化学的な代謝ストレスをさらに高めます。
・エキセントリック(下降): 「3〜4秒かけてゆっくり下ろす」のが定石です。筋肉を引きちぎるような物理的刺激を意図的に作り出します。


3. シェイプアップ(Shape-up / Fat Loss)
戦略:動きの「キレ」を出しつつ、活動量を増やして燃焼効率を上げる。
可動域(ROM)
・ダイナミックなフルレンジ: 大きく動くことで、関与する筋肉の数を増やし、エネルギー消費量を最大化します。例えば、浅いスクワットよりも深いスクワットの方が、殿筋(お尻)の動員が増え、シェイプアップ効果が高まります。

テンポ・スピードコントロール
コンセントリック(挙上): リズミカルに、かつキレよく動かします。心拍数を維持するために、一定のテンポを刻み続けることが重要です。
アイソメトリック(静止): 種目の合間や最後にプランクなどの静止種目(アイソメトリックス)を挟むことで、姿勢保持筋を刺激し、お腹周りなどの引き締め効果を狙います。
エキセントリック(下降): 1〜2秒程度。筋肥大ほどゆっくりである必要はありませんが、重力に負けて「ドスン」と落とさないよう、常にインナーマッスルでブレーキをかける意識を持ちます。

2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数目的別アプローチ

2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数最大筋力向上目的の場合のポイント

最大筋力向上(Strength)における「動作の質」の管理は、単なるフォーム修正ではなく、「神経系の出力特性をいかに書き換えるか」という高度な戦略になります。
効率的に、かつ安全に限界を突破するための実践的なポイントを深掘りします。

1. 可動域(ROM)戦略:フルレンジとパーシャルの使い分け
最大筋力を高めるには、脳に対して「全域で安全に出力できる」という許可を与える必要があります。
・「関節の遊び」を消すセットアップ: フルレンジで行う際、スタートポジションで関節や筋肉の緩み(遊び)があると、力が逃げてしまいます。動作開始前に全身を固め、関節同士をパズルのようにはめ込む「パッキング」が不可欠です。
・スティッキングポイントでの「粘り」: 挙上が止まりやすい位置(スティッキングポイント)は、バイオメカニクス的にレバー比が悪くなる地点です。ここをパーシャルレンジで集中的に叩く(ラックプルやボードプレスなど)ことで、脳がその特定の角度での高負荷に慣れ、神経的なブロック(抑制)が解除されます。


2. コンセントリック(挙上):意図的最大速度(Intentional Max Velocity)
実際のバーベルの動きが遅くても、心の中では「音速で挙げる」くらいの強い出力命令を出し続けることが重要です。
・高閾値運動単位の動員: ゆっくり挙げようとすると、小さな力しか出せない神経(低閾値)から順に使われますが、爆発的な意識を持つことで、爆発的な力を生む「速筋線維」を一気に動員できます。
・「加速」し続ける意識: 動作の終動(挙げきるところ)まで加速を止めない意識を持つことで、筋肉の減速を抑え、最大出力を出し切る練習になります。


3. アイソメトリック(静止):反動を殺し、純粋な出力を生む
ボトムポジションでの1〜2秒の静止は、トレーニングを劇的に厳しく、かつ効果的にします。
「伸張反射」の消失: 筋肉はゴムのように伸び縮みする際、勝手に縮もうとする反射(伸張反射)を使います。静止することでこの「お助け機能」をリセットし、ゼロの状態から自分の意志(神経指令)だけで重りを動かす能力を養います。
ボトムでの安定性(タイトネス): 重い重量をボトムで止めるには、凄まじい体幹の安定性が必要です。これができると、通常の動作に戻った時にボトムからの切り返しが驚くほど軽く感じられるようになります。


4. エキセントリック(下降):リソースの温存と軌道の最適化
筋肥大とは異なり、最大筋力向上では下降局面で筋肉を疲れさせすぎてはいけません。
・「重力に逆らわない」コントロール: ゆっくり下ろしすぎると、挙上に使うべきエネルギーを使い果たしてしまいます。フォームが崩れない限界の速さで、ストンと「的確な位置(パッキングされた位置)」へ落とし込みます。
・軌道のトレース: 下ろす軌道と挙げる軌道がズレると、モーメントアーム(負荷の支点からの距離)が変わり、出力がロスします。挙上を成功させるための「最適な助走」として下降を捉えましょう。


実施時の注意点と安全管理
・「全か無か」の集中力: 最大筋力トレーニングでは、99%の力は失敗と同じです。セットに入る直前、周囲の音を遮断し、ターゲットとなる動作のみに全神経を集中させる「サイキングアップ(精神高揚)」が必要です。
・セット間の神経リセット: 高重量を扱った直後は、脳が一時的に「オーバーヒート」状態になります。次のセットまでに、深い呼吸で副交感神経を少しだけ呼び戻し、また次の「爆発」に備えるメリハリが大切です。
・セーフティバーの過信禁止: 限界に挑む際はセーフティバーの設置は必須ですが、それに頼るフォームではなく、常に「自分の力でコントロール下にあること」を最優先してください。

2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数筋肥大目的のポイント

筋肥大(Hypertrophy)における動作の質は、いかに「筋肉を休ませず、苦しい時間を引き延ばすか」という、ドMかつ戦略的なアプローチが求められます。
ただ回数をこなすのではなく、1レップの「密度」を極限まで高めるためのポイントを深掘りします。

1. 可動域(ROM):ストレッチ・メディエイテッド・ハイパートロフィー
近年のスポーツ科学で最も注目されているのが、「筋肉が伸張された状態(ストレッチポジション)での負荷」です。
・最大伸張位での粘り: 例えばダンベルフライやインクラインカールのように、筋肉が引き伸ばされた局面で負荷が最大になる種目を選びます。この位置で一瞬耐えることで、筋線維を物理的に引き裂くような刺激(メカニカルテンション)が強烈に入り、筋肥大のスイッチが入ります。
・「ノンロック」の徹底: スクワットやプレス系種目で膝や肘を「カチッ」と伸ばしきってしまうと、負荷が骨格に逃げて筋肉が休んでしまいます。あえて関節を伸ばしきる直前で切り返すことで、セット中の筋肉内圧を高く保ち、血流を制限して代謝ストレスを極大化させます。


2. エキセントリック(下降):ネガティブ・コントロールの魔力
筋肥大において、重りを下ろすフェーズは「挙げるフェーズ」以上に重要です。
・「耐えながら下ろす」意識: 3〜4秒かけて下ろす際、単にゆっくり動かすのではなく、狙った筋肉で重りを「受け止めて、引き延ばされる」感覚を維持します。筋線維への微細な損傷はこのフェーズで最も多く発生します。
・重力との戦い: 重力に任せて下ろすのは、刺激の半分を捨てているのと同じです。セットの後半、挙がらなくなっても下ろす動作だけは自力で耐え抜く(ネガティブ・レップ)ことで、筋肉を限界まで追い込めます。


3. コンセントリック(挙上)とアイソメトリック(静止)
・筋肉との対話(マインド・マッスル・コネクション): 1〜2秒かけて挙げる際、反動を一切使わず、狙った筋肉が「ギュッ」と短縮していくのを脳でモニターします。この「効いている」感覚こそが、適切な運動単位を動員できている証拠です。
・ピークコントラクション(最大収縮): 重りを挙げきった位置で1秒間、自分の意志でさらに強く筋肉を絞り込みます。これにより筋肉内の血管が圧迫され、低酸素状態が作り出されることで、成長ホルモンの分泌などを促す化学的刺激が加速します。


4. 実施する際のポイントと注意点
・「フォームの崩れ」がセット終了の合図: 筋肥大トレでは、対象筋以外を使って挙げてしまう(代償動作)と、ボリュームの質が著しく低下します。狙った部位から負荷が逃げ始めたら、そこが実質的な限界(オールアウト)です。
・関節への負担に配慮: エキセントリックを強調し、ストレッチをかける手法は、筋肉だけでなく「腱」や「関節」への負担も大きくなります。特に高重量で行う際は、関節の違和感に敏感になり、必要に応じて可動域を微調整する柔軟さが必要です。
・呼吸を止めない: 緊張時間が長くなる(TUT: Time Under Tension)ため、血圧が上がりすぎないよう、動作に合わせて深く吐き、吸うリズムを安定させます。

2. 動作の質とバイオメカニクスに関する変数シェイプアップ目的でのポイント

シェイプアップ(Shape-up / Fat Loss)における動作の質は、「全身を連動させて大きなエネルギーを消費しつつ、関節の安定性を保つ」という、動的なコントロール能力が求められます。
ただ速く動くだけではなく、代謝を最大化するための実践的なポイントを解説します。

1. 可動域(ROM):ダイナミック・フルレンジの戦略
シェイプアップにおいて「大きく動く」ことは、そのまま「ガソリン(体脂肪)を多く使う」ことに直結します。
・「動員数」を増やす: 例えばスクワットで膝を深く曲げ、股関節を大きく動かすことで、大腿四頭筋だけでなく大臀筋(お尻)や内転筋といった大きな筋肉が総動員されます。関与する筋肉の体積が増えるほど、1レップあたりの基礎代謝へのインパクトが大きくなります。
・機能的な可動域の確保: 「大きく動く」ためには、関節の柔軟性と安定性の両立が必要です。無理に広げるのではなく、正しいフォームを維持できる限界まで大きく動かすことで、柔軟性向上による「血流改善」と「むくみ解消」の相乗効果も狙えます。


2. テンポ・スピードコントロール:リズムとキレの維持
心拍数を高く保ち、脂肪燃焼モードを維持するためには、止まらないリズムが重要です。
コンセントリック(挙上):心肺へのブースト: 「キレよく」挙げることで、心拍数を意図的に引き上げます。これにより、トレーニング中だけでなく、運動後も代謝が高い状態が続く「アフターバーン効果」を狙います。
・エキセントリック(下降):インナーマッスルによる制動: 1〜2秒で下ろす際、重力に身を任せるのではなく、体幹(コア)を固めて「ブレーキをかけながら下りる」意識を持ちます。この「耐える」局面でインナーマッスルが持続的に働くため、お腹周りの引き締め効果が高まります。


3. アイソメトリック(静止):トーン(張り)の完成
セットの締めくくりや種目間に挟む「静止」は、シェイプアップの仕上げに欠かせません。
・姿勢保持筋(ポスチャー・マッスル)への刺激: 動的な運動の後にプランクなどのアイソメトリックスを行うと、疲労した状態で姿勢を維持しようとするため、深層筋がより強く刺激されます。これにより、単に痩せるだけでなく、立ち姿やシルエットが美しく整います。
・「絞り込み」の感覚: 最後の数秒間、狙った部位をギュッと固めて静止させることで、筋肉のトーン(適度な張り)が生まれ、見た目の引き締まり感が強調されます。


4. 実施する際のポイントと注意点
・「心拍数」が指標: シェイプアップ目的の場合、セット中に息が少し弾む程度(隣の人と短い会話ができるかどうか)の強度を維持できているかが、脂肪燃焼効率のバロメーターになります。
・疲労による「代償動作」に注意: 高回数・短インターバルで行うため、後半に腰が反ったり、肩が上がったりしやすくなります。フォームが崩れて関節で重さを受け止めるようになると、怪我のリスクが高まるだけでなく、狙った引き締め効果も半減します。
・呼吸を止めない(止めるのはアイソメトリックの瞬間のみ): 常に酸素を取り込み続けることで脂肪燃焼を助けます。動作のリズムに合わせて「ふっ、ふっ」と鋭く吐く呼吸法が、動きのキレをサポートします。

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチ3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数

運動生理学や神経科学の知見をトレーニングに組み込むと、単なる「筋トレ」が「身体機能の書き換え」へと進化します。特に、脳が筋肉をどう制御するかという「意識のベクトル」や「感覚入力」の変数は、結果を大きく左右します。
それぞれの目的における戦略的な最適解について解説します。

1. 最大筋力向上(Strength)
戦略:脳からの出力を最大化し、効率的な連動(シナジー)を作り出す。
・種目の順序: 「多関節種目(コンパウンド)」が最優先です。スクワットやデッドリフトなど、最も神経を使うメイン種目を、エネルギーが100%ある最初に行います。
・意識のベクトル(External Focus): 「外的焦点」が最適解です。「大胸筋を絞る」ではなく「バーを天井に突き刺す」、「足の裏で床をぶち抜く」といった、外部の目標物や床反力に意識を向けます。これにより、筋肉同士の余計なブレーキ(拮抗筋の抑制)が外れ、スムーズかつ最大のパワーが出ます。
・密度: 「低密度」にします。1セットに全力を注ぐため、セット間はしっかり休み、常にフレッシュな状態で神経系をフル稼働させます。
・感覚入力: 「安定性の最大化」を狙います。裸足や底の硬いシューズで地面をしっかり掴み、足裏からの固有受容感覚をクリアにすることで、脳が「地面は安定している=全力で押してOK」と判断し、出力の制限を解除します。


2. 筋肥大(Hypertrophy)
戦略:対象筋を孤立(アイソレート)させ、代謝物と物理的ストレスを閉じ込める。
・種目の順序: 基本はコンパウンドからですが、狙った筋肉を意識しにくい場合は「事前疲労法(単関節→多関節)」も有効です。先にサイドレイズで肩を疲れさせてからプレスを行うことで、肩への刺激を確実にします。
・意識のベクトル(Internal Focus): 「内的焦点」が最適解です。「筋肉が縮む、伸びる」という感覚を研ぎ澄ませます。脳で筋肉の収縮をモニターすることで、対象筋の運動単位の動員数が増え、筋活動量が向上することが研究で示されています。
・密度: 「中密度」です。トータルボリュームを稼ぐため、休憩を短め(60〜90秒)に設定し、筋肉内に代謝物質(乳酸など)を溜め込みます。
・感覚入力: 「刺激の局所化」。グリップの握り方や足の幅を微調整し、最もターゲットに「入る」感覚が得られるセッティングを探します。


3. シェイプアップ(Shape-up / Fat Loss)
戦略:全身の連動性を高め、脳と身体のエネルギー効率を(あえて)下げる。
・種目の順序: 「サーキット形式」や「コンパウンド種目の連続」が効果的です。大きな筋肉を交互に使うことで、全身の血流を激しく動かし、酸素消費量を跳ね上げます。
・意識のベクトル: 「ハイブリッド」で行うことをお勧めします。基本は「外的焦点」でダイナミックに動きつつ、締めくくりで「内的焦点」に切り替えて、特定の部位(お腹周りなど)を意識的に引き締めます。
密度: 「高密度」が最適解です。EMOM(毎分スタート)やAMRAP(時間内にできるだけ多く)のように、制限時間内にどれだけ動けるかを追求し、心肺機能と脂肪燃焼を同時に狙います。
・感覚入力: 「多様な刺激(固有受容感覚の揺さぶり)」。あえて不安定な接地面(パッドや片足立ち)を取り入れると、姿勢を制御するために脳が膨大なエネルギーを使い、インナーマッスルが総動員されます。

3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数目的別アプローチ

3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数最大筋力向上目的の場合のポイント

最大筋力向上(Strength)における神経・生理学的アプローチは、いわば「脳のリミッターを外す儀式」です。筋肉というエンジンの性能を、どれだけ100%に近い形で引き出せるか。そのための専門的なポイントを深掘りします。

1. 種目の順序:神経系の「フレッシュさ」がすべて
最大筋力トレは「疲労困憊まで追い込む」ことではなく「最高出力を出す」ことが目的です。
・1種目目に命をかける: スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなどのビッグ3は、脳の疲労が一切ない最初に行います。中枢神経系が疲弊した状態では、高閾値運動単位(大きな力を出す神経)が動員されず、単に関節を痛めるだけのリスクになります。
・「練習」としての1種目目: 最大筋力向上は、重いものを持つ「練習」でもあります。技術的に最も難易度が高い種目を、最も集中力が高い状態で行うのは鉄則です。


2. 外的焦点(External Focus):脳の自動制御を邪魔しない
「筋肉を意識する」ことは、実は脳にとっては複雑な処理を強いることになり、出力にブレーキをかけることが分かっています。
・環境との対話: 「上腕三頭筋を伸ばす」と考えるのではなく、「バーベルを天井の向こう側へ投げ飛ばす」とイメージしてください。意識を身体の外に向けることで、脳は最適な筋肉の連動(シナジー)を無意識に構築し、結果としてスムーズで強力なパワーが生まれます。
・床反力の利用: 特に下半身種目では「膝を伸ばす」ではなく「地球を足の裏で押し下げる」と意識します。この視点の切り替えだけで、発揮筋力が数%〜十数%向上することも珍しくありません。


3. 密度(Density):質を高めるための「戦略的空白」
「休むこともトレーニング」という格言が最も当てはまるのが最大筋力向上です。
・神経系のリブート: 3〜5分の長いインターバルは、単に息を整えるためではなく、「中枢神経系の興奮を次の爆発のために整える時間」です。密度を低く保つ(=休みをしっかり取る)ことで、すべてのセットを100%のクオリティで完遂できます。
・焦りは禁物: 筋肉は回復しているように感じても、神経系はまだ疲労していることが多いです。「いける」と思ってからもう30秒待つくらいの余裕が、最大出力を引き出す鍵です。


4. 感覚入力:脳への「安全信号」を送る
脳は、足元が不安定だと判断すると、怪我を防ぐために筋肉の出力を強制的に抑え込みます(関節保護抑制)。
・足裏のセンサーを研ぎ澄ます: 裸足や底の薄いベアフットシューズ、または専用のウエイトリフティングシューズを選びます。足裏の皮膚や関節からの情報(固有受容感覚)が脳にダイレクトに伝わることで、脳は「土台は盤石だ」と判断し、フルパワーの許可を出します。
・グラウンディング(接地): 地面を掴む感覚(アーチの保持)を意識することで、全身の連動性が高まります。特にスクワットでは、足指の感覚が死んでいると出力が大幅にロスします。


実施時の注意点:最大筋力を追う際のリスク管理
・オーバーワークのサイン: 筋力向上プログラムでは、筋肉痛がなくても「なんとなくバーが重く感じる」「動作が遅くなった」と感じたら、それは神経系の疲労サインです。
・関節の「詰まり」を無視しない: 高重量・低密度で行うため、一発のミスが関節(特に脊柱や肩)への大きなダメージになります。感覚入力が曖昧な日(体調不良や睡眠不足)は、無理に最大重量を追わない潔さも必要です。

3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数筋肥大目的のポイント

筋肥大(Hypertrophy)における神経・生理学的アプローチの本質は、「対象筋へのストレスを最大化し、逃げ場をなくすこと」にあります。脳をフル活用して筋肉を「いじめる」ための、プロフェッショナルな視点を深掘りします。

1. 種目の順序:事前疲労法(Pre-Exhaustion)の戦略
通常は大筋群を動員するコンパウンド種目(多関節種目)から始めますが、筋肥大ではあえてその逆を行く戦略が光ります。
・「主役」を先に疲れさせる: 例えば、ベンチプレスをすると先に三頭筋がバテてしまい、大胸筋を追い込めない場合があります。この時、先にダンベルフライ(単関節種目)で大胸筋だけを疲労させておきます。その後のベンチプレスでは、三頭筋が元気な状態で大胸筋が限界まで働くため、ターゲットを確実に強く「刺激」できます。
・脳へのリマインダー: 最初に対象筋を孤立させて動かすことで、脳に「今日はここを使うぞ」という強力な信号が送られ、その後の種目でも意識が飛びにくくなります。


2. 内的焦点(Internal Focus):マインド・マッスル・コネクション
「重りを挙げる」ことではなく、「筋肉を縮める結果として重りが動く」という主客転倒の意識が、筋肥大の成功率を劇的に高めます。
・脳内のモニタリング: 「二頭筋が今、最大に短縮している」「繊維が引き伸ばされて耐えている」という感覚を脳内でリアルタイムに可視化します。研究では、この「内的焦点」を持つだけで、対象筋の筋電図(EMG)活動が大幅に上昇することが証明されています。
・収縮の「質」を追う: ただ重いものを振り回すと、意識が外部(重りの位置)へ逃げ、刺激が分散します。内的焦点を研ぎ澄ませることで、軽い重量でもターゲットに強烈な「バーンズ(灼熱感)」を作り出すことが可能になります。


3. 密度(Density):代謝ストレスの「囲い込み」
筋肥大には、物理的刺激だけでなく、化学的なストレス(代謝物蓄積)が不可欠です。
・パンプアップの化学: 休憩を60〜90秒の中密度に抑えることで、筋肉内の静脈が圧迫され続け、乳酸や水素イオンなどの代謝物が溜まります。これが成長ホルモンや細胞の膨張(セル・スウェリング)を促すシグナルとなり、筋肥大を加速させます。
・ボリュームの最大化: 「短すぎず長すぎない」休憩時間は、トータルの仕事量(ボリューム)を最も効率よく稼げるポイントです。


4. 感覚入力:刺激の「局所化」と微調整
自分の身体の構造(腕の長さ、足の向きなど)に合わせて、最も「入る」ポイントをミリ単位で探ります。
・グリップとスタンスの最適化: 「小指側で強く握ると背中に入りやすい」「つま先をわずかに外に向けると大腿四頭筋の外側に効く」といった自分だけの「正解」を見つけます。
・タクタイル・キューイング(触圧刺激): もし可能なら、ターゲットとしている筋肉を軽く触りながら(あるいは触ってもらいながら)動かします。触覚という別の感覚入力を加えることで、脳内でのその筋肉の存在感が増し、動員がスムーズになります。


実施時のポイントと注意点
・「エゴ・リフティング」の排除: 内的焦点に集中すると、扱える重量は少し落ちるのが普通です。「周りに重いものを持っているところを見せたい」というエゴを捨て、筋肉に負荷を乗せることだけに徹してください。
・代償動作の遮断: 疲れてくると、脳は無意識に他の筋肉(代償筋)を使って楽をしようとします。その瞬間を見逃さず、フォームを修正するか、そのセットを終える潔さが求められます。
・オーバートレーニングの境界線: 代謝ストレスを追求しすぎると、筋組織の回復が追いつかなくなる「化学的疲労」が溜まります。定期的にディロード(負荷を落とす週)を設けて、筋肉の感受性をリセットすることが長期的な成長の秘訣です。

3. 運動生理学・神経学的アプローチの変数シェイプアップ目的でのポイント

シェイプアップ(Shape-up / Fat Loss)における神経・生理学的戦略は、一言で言えば「身体の燃費を最悪にすること」です。
効率よく動こうとする脳の裏をかき、全身をフル稼働させてエネルギーを枯渇させるためのポイントを深掘りします。

1. 種目の順序:全身の「血流」を激しく揺さぶる(PHA法)
単一の部位を追い込むのではなく、上下半身を交互に使う「PHA(Peripheral Heart Action)法」が極めて有効です。
心臓をポンプにする: スクワット(下半身)の直後にプッシュアップ(上半身)を行うと、体内の血液を上下に大きく移動させる必要があり、心臓と肺への負担が跳ね上がります。これが酸素消費量を増大させ、脂肪燃焼を加速させます。
サーキットのシナジー: 種目間の移動すら「トレーニングの一部」と捉え、心拍数を高い水準で維持し続けることで、運動後も代謝が落ちない状態を作り出します。


2. 意識のベクトル:外的から内的への「戦略的スイッチ」
動作の局面に合わせて意識の矛先を変えることで、消費カロリーと引き締め効果を両立させます。
・前半(外的):大きく速く動く: セットの前半は「床を蹴る」「バーを突き上げる」といった外的焦点を使い、パワーを出し切ります。これにより、関与する筋線維の数を最大化し、爆発的なエネルギー消費を狙います。
・後半(内的):仕上げの絞り込み: セットの最後やインターバル直前の数秒は、内的焦点に切り替えます。例えば「お腹を薄く固める(ドローイン)」や「狙った部位をギュッと締める」意識を持つことで、姿勢保持筋が活性化し、見た目のシェイプアップ(張り)に直結します。


3. 密度(Density):時間という「枠」で脳を追い込む
「何回やるか」ではなく「一定時間内にどれだけ詰め込むか」という時間軸の変数が、脂肪燃焼の鍵です。
・EMOMやAMRAPの活用: 「1分おきにスタート(EMOM)」や「制限時間内に可能な限り繰り返す(AMRAP)」といった手法は、脳に「休ませない」というプレッシャーを与えます。この高い密度が、心肺機能を極限まで高め、アフターバーン効果を最大化します。
・「休まない」技術: 心拍計を活用し、心拍数が下がりすぎる前に次のセットへ入るなど、密度の「質」をデータで管理するのも賢い戦略です。


4. 感覚入力:不安定さによる「脳のオーバーヒート」
安定した場所での運動は「効率」が良いですが、シェイプアップではあえて「非効率」を狙います。
・固有受容感覚の揺さぶり: あえて片足立ち(シングルレッグ)で行う、あるいはバランスパッドを使用することで、脳は「転ばないように姿勢を制御する」ために膨大な計算(神経信号)を行います。
・インナーマッスルの強制動員: この時、体幹部の細かい筋肉が反射的に働き、通常のトレーニングでは使われない深層筋がエネルギーを消費し始めます。これが「お腹周りの引き締め」や「姿勢改善」に劇的な効果をもたらします。

5. 実施する際のポイントと注意点
・「キレ」の消失は強度の低下: 疲労で動作がダラダラしてくると、外的焦点による爆発力が失われ、消費カロリーが激減します。動きのキレがなくなったら、重量を落としてでも「スピード」と「連動性」を優先してください。
・安全な不安定性の確保: 不安定な接地面を使う際は、怪我のリスクを避けるため、まずは自重や低負荷から始めます。「脳がパニックにならない程度の適度な負荷」が、感覚入力を高めるコツです。
・オーバートレーニングの境界線: 高密度・高頻度のトレーニングは精神的な疲労も溜まりやすいです。「やる気が出ない」「寝つきが悪い」といったサインが出たら、1日完全に休んで自律神経をリセットしましょう。

シェイプアップ、筋肥大、筋力向上トレーニングの変数と目的別アプローチまとめ

いかがでしたでしょうか?

トレーニングはお伝えしたような変数を、個人の相性も含め細かくデザインしていくことで、よりパーソナライズされたメニューへと進化していきます!

是非ご自身のトレーニングメニューや意識ややり方に対し、一度チェックしてブラッシュアップしていった頂けたらと思います!

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